相続と養子縁組について(相続開始194回目)

相続税対策と言われるものの中に「養子縁組」があります。しかし「養子縁組」はもちろん相続税対策だけでなく、家族関係も変える影響もあり、いろいろな意味があります。今回は相続専門の税理士が「養子縁組」について解説します。

1. 養子縁組の種類

➀普通養子縁組

養子縁組後も実の親子関係が存続する養子縁組です。今養子縁組のほとんどがこの普通養子縁組です。

未成年者を養子とする場合には、家庭裁判所の許可が必要です。

➁特別養子縁組

養子縁組により、実の親子関係が終了する養子縁組です。

養子となる子供の利益のために、特に特別養子縁組の必要がある場合に限り、家庭裁判所の手続きにより成立します。

2. 養子の要件

養親は20歳以上で、養子より年上でないといけません。

養子縁組には養親本人と養子本人の合意が必要で、養子が15歳未満の場合には養子の親権者等が本人に代わって、養子縁組の合意をする。

市町村の役所への届出によって効力を発生する。

養親・養子に配偶者がいる場合には、配偶者の同意も必要。

3. 養子の効果

養親と養子はお互いに相手を扶養する義務があります。

養子の氏が養親の氏に変更します。つまり、養子が今まで使っていた姓が変わります。

養親が死亡した時には、養子は養親の相続人になります。また、その反対に養子が死亡したときは、他に相続人がいなければ養親が養子の相続人になります。

4. 養子の隠れた効果

養子の効果は3以外に、次の隠れた効果があります。

養親の相続が発生した際に、法定相続人の数を増えることになりますので、

➀他の相続人の相続分を下げる効果があります。

➁他の相続人の遺留分を下げる効果があります。

➂相続税の基礎控除・生命保険の非課税枠を増やす効果があります。

養子縁組は、相続の中で、相続分を調整したり、相続税を引き下げる効果があります。

しかし、その反面、養子縁組は実際の家族関係を変える影響もあり、他人に養子縁組をしたということが知られてしまい邪推されることもあり、

なかなか実行されるケースは少ないようです。

しかし、長男の子供を養子にする(孫養子)等は、養子の姓も変わりませんので、他人に把握されにくいケースもあり、

功罪含めてよくよく検討された方がよいと思います。

相続税申告相談プラザひろしまでは、相続税に熟練した税理士だけでなく相続・遺言業務に精通した行政書士も在籍していますので、初回相談無料の機会を活かしてご気軽に相談下さい。

この記事を担当した税理士※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
棚田 秀利

1966年広島県呉市に生まれる。修道中学・高校を卒業して早稲田大学商学部へ入学。大学卒業後安田信託銀行株式会社(現:みずほ信託銀行株式会社)に入社して個人資産家を対象に遺言信託・土地の有効活用を提案。税理士資格を取得して平成9年税理士開業。現在は相続セミナー・個別相談会を多数開催する一方で、平成30年よりFMちゅーピーにて相続番組を放送中。