【FMちゅーピー】不動産の贈与を行う際の留意点 放送34回目

年間300件以上の相続税の相談を受ける相続税の虎こと税理士の棚田秀利です。
2019年8月1日、FMちゅーピーで、不動産の贈与を行う際の留意点について話しました。

放送開始34回目の放送です。

不動産の贈与を行うには、コストがかかります。
1.登録免許税(贈与は相続の5倍かかります)
2.不動産取得税(相続の場合は非課税)
3.司法書士費用
4.税理士費用(不動産の財産評価・贈与税の申告)
5.固定資産税・都市計画税

また、不動産の贈与は小分けが困難です。
しかも、一つの不動産の価格が高額なため、すべてを贈与するのに何年もかかり、
贈与の都度、登記に司法書士費用、贈与税申告に税理士費用がかかります。

1つの不動産を贈与税負担を少なく短期間で移転させようと思えば、
贈与する対象者(共有持ち分の所有者)を増やす案も考えられますが、
そうすると贈与が完了しても共有不動産なので、一人の受贈者の思い通りにならなくなります。

こうした中で、収益性の高い不動産を贈与するのは効果的かもしれません。
賃貸前の相続税評価額よりも土地は15%程度、建物は30%程度低い価格で贈与できますので、
贈与税は安く済みます。
しかも建物の相続税評価額は固定資産税評価額であり、年々評価額は下がりますので、次のステージの相続・贈与時には有利です。
また、賃貸不動産を贈与することにより、毎年現金を贈与することと同様の効果を得ることができます。