ドラマでは、相続税の税務調査で書画とか骨董品とか宝石とかも調べられている現場を見かけます。実際の税務調査ではにはどんな調べ方をするのでしょうか?
財産評価通達では美術品、宝石、ブランド品等の評価は次の通り定められています。
その真贋鑑定を行い、鑑定書又はそれに類する証明書等を付すことでその価値が高まると認められる場合は、鑑定人等に鑑定を依頼するものとする。
また、見積価額が比較的低額と認められる財産で、適当な取引事例があり評価可能と認められるときは、精通者意見等を参考にするなど、合理的かつ簡易な方法で評価して差し支えない。
なお、美術品等の評価に当たっては、その種別、作者別、年代別等による市場価格又は類似品の取引における価格を参考として評価すること。https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/tyousyu/140627/05/03.htm
美術品、宝石、ブランド品等の実際にはどのように評価されるのでしょうか?
① 現物と似たようなモノが売られている場合には、その取引されている価額を参考にします。
② 相続発生後実際に買い取りした会社の買取り価格を参考にします。
③ 古美術商などの専門家に鑑定してもらいます。
④ 購入価額を参考にします。
書画、骨董、宝石とか隠せば、税務調査でもバレないのじゃないですか?
出来心で「こっそり隠せばわからないのではないか?」と思いがちです。書画・骨董とかその道の専門家でもない限りわからないし、宝石も持ち去りやすいです。
でも税務調査を侮ることなかれ。いろんな方法で暴かれます。
例えば、税務調査で相続人に対して、被相続人の趣味を訊かれることがあります。それは別に相続人と仲良くなりたいために趣味を訊いているのではなく、書画・骨董等の収集をしていないか探っているのです。
また、被相続人が生前に書画・骨董等を百貨店の外商とかで購入していた際には、その購入記録からバレることもあります。
ということで、書画・骨董・宝石をごまかすのは後でバレて大変なことになりますので、避けた方がいいと思います。
令和6年4月4日FMちゅーピー出演放送147回目