親の資金援助による住宅購入(放送開始139回目)

建設費高騰の中、若い世代の方が家を建てるのがかなり厳しくなっております。そんな中、親からの資金援助のみが住宅購入のための唯一の追い風です。相続専門税理士が、有効で現実的な資金援助方法を解説します。

若い世代の夫婦にとって、マイホームは高嶺の花になりつつあります!

①土地だけでなく、家の建設費も高くなりました。

➁勤務先のお給料があまり伸びません。

③銀行のローンが厳しい。

④銀行のローン審査が夫婦の連帯債務で通ったとしても、実際には出産・育児の関係で奥さんもいつまでも正社員という訳にはいかないかもしれませんし、その際に収入状況が一時的に悪化して、返済計画に支障が出ないか心配です。

そんなピンチを救ってくれるのが親からの資金援助です。

親からの資金援助にも次の2通りがあります。

①親からの融資

➁親からの生前贈与

親からの融資での注意点

「口約束も契約のうち」と言われることがありますが、親子間であっても融資の契約書、つまり「金銭消費貸借契約書」を作りましょう。

融資であれば本来贈与税が課税されることはないのですが、それを示す契約書がないと、贈与税の課税リスクが生じてきます。

契約書には「返済の予定」に関する記載を忘れてはいけません。この記載がなかったり、記載したとしても親子間の人間関係に甘えて、返済の「ある時払い」のような形になって返済がいい加減だと、贈与税の課税リスクが復活します。

この流れで行くと金利も設定しないといけなさそうですが、契約書内で「金利はないものとする」と記載していれば金利なしでも大丈夫です。

親からの生前贈与での注意点

生前贈与においても、融資と同様に契約書の作成が必要です。「贈与契約書」です。
また、贈与ということになると贈与税の課税も心配しないといけません。

贈与となると考えつくのが次の3つが考えられますが、各々注意点があります。

①110万円贈与

暦年課税の非課税枠の110万円を使った贈与で、贈与税はもちろんかかりませんが、110万円という少額では住宅購入にあまり貢献しないと思われます。

➁住宅取得資金等贈与

省エネ住宅等高規格の住宅については1000万円、そうでない一般の住宅については500万円の非課税枠が設けられますが、この制度の適用に際して求められる要件も多く、毎年のように非課税枠の金額に変更があるので、要注意です。

③相続時精算課税贈与

2500万円の非課税枠があるのですが、①や➁と違って相続時精算課税贈与を行っても相続税の節税効果はありません。
そのため、この相続時精算課税贈与を行うのに二の足を踏む資産家もいます。
ただ、元々相続税が課税されない家庭であれば、1000万円を超える贈与が贈与税非課税でできるので、有効です。