従来の成年後見制度の硬直的な問題点を解決するため、成年後見制度が改正されます。
1. 従来の成年後見制度の問題点
➀一旦、成年後見制度を利用すると、本人の判断能力が回復しない限り、その利用を生涯止めることができません
➁成年後見人の包括的な代理人権等により本人の自己決定が必要以上に制限されています。
➂専門家が後見人に就任した際に、専門家への報酬の支払いが生涯続くことになり、経済的負担が大きいです。
2. 法定後見の開始要件が改正される可能性
①判断能力が不十分である者、②特定の事項について保護する必要、③原則として本人の同意
を要件として、成年後見人等に当該本人に必要な特定の事項について代理権・取消権を(個別に)付与する類型の法定後見を開始する案
や
判断能力を欠く状況にある者であれば、成年後見人等に一定の権限(現行の成年後見人の包括的な代理権等よりも狭い権限)を付与する類型の法定後見を開始する案
も検討されています。
3. 法定後見の終了についても改正されます
法定後見の開始において保護する必要を要件とする場合には、判断能力が回復したときでなくても、保護する必要がなくなったときに法定後見を終了する案が検討されています。
例えば、遺産分割協議をするため相続人の中に認知症の方がおられるため法定後見制度を利用したところ、現行では遺産分割協議が終了しても法定後見制度は継続していましたが、今後は一旦法定後見制度を終了させ、認知症の方に日常生活において本人の自己決定権を取り戻させることができるようになるかもしれません。
つまり、「終わりのない後見」から「目的達成で終わることのできる後見」になります。
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この記事を担当した税理士※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
棚田 秀利
1966年広島県呉市に生まれる。修道中学・高校を卒業して早稲田大学商学部へ入学。大学卒業後安田信託銀行株式会社(現:みずほ信託銀行株式会社)に入社して個人資産家を対象に遺言信託・土地の有効活用を提案。税理士資格を取得して平成9年税理士開業。現在は相続セミナー・個別相談会を多数開催する一方で、平成30年よりFMちゅーピーにて相続番組を放送中。

